ビートルズの『Because』という曲は、とても美しいバラードで、ジョン・ポール・ジョージのハーモニーが際立っています。

ベートーベンの『月光』にヒントを得たそうですが、1969年に発表されたアルバム『アビイ・ロード』に収録されています。

ビートルズの「Because」から学べる英語

雲ひとつない青空を見たり・・・、真っ赤な夕焼けを見たり・・・、

何気ないことに感動して、その状況を心に留めておきたい気持ちになります。

ビートルズの「Because」はそのような気持ちを歌った曲です。

<接続詞 because >

Ah, because the world is round,
地球が丸いから

it turns me on
感動するんだ

Because the world is round
地球が丸いから・・・

By Lennon/MacCartney

接続詞 because は「原因・理由」を表し、「副詞節」をつくります。

「原因・理由」の接続詞は、他に、since, as などがありますが、違いはつぎの通りです。

because ・・・「直接的な原因・理由」
since ・・・「すでにお互いに分かっていること」
as ・・・「補足的なこと」

Because there was a lot of traffic on the way, We were late.
途中、道路が混んでいたので、私たちは遅れました。

Since you won't help me, I must do the job myself.
君が手伝ってくれないので、私は自分でその仕事をしなければならない。

as I have a car, we won't have to walk.
車があるから、歩かないでいいよ。

because を「なぜならば」と訳すのは、Why の「疑問文」に対して、「 Because 」で答えるときです。

それ以外は、「~なので、~の理由で」と訳しましょう。

 

Ah, because the wind is high,
風が強いから

it blows my mind
本当に感動するんだ

Because the wind is high
風が強いから

By Lennon/MacCartney

 

Love is old, love is new
愛は古く、愛は新しい

Love is all, love is you
愛は全て 愛は君

By Lennon/MacCartney

 

<使役動詞 make >

Because the sky is blue,
空が青いから

it makes me cry
涙が出てくる

Because the sky is blue
空が青いから

By Lennon/MacCartney

使役動詞 make は「~に~させる」という意味を表し、make + 目的語 + 原形 という形を使います。

使役動詞は、他に、let, have などがありますが、違いはつぎの通りです。

make ・・・「無理にでも~させる」という強制
let ・・・「自由に~させておく」という許可・容認
have ・・・「~してもらうようにもっていく」という手はず

He made me wait for some time.
彼は私をしばらく待たせた。

We usually let the kids stay up late at weekends.
私たちは普通、週末は子どもたちに夜ふかしさせています。

I'll have him call later.
のちほど彼に電話させます。

 

<「感動させる」の表現>

この歌詞で使われている次の表現は、いずれも「私を感動させる」という意味です。

It turns me on.
It blows my mind.
It makes me cry.

Because the world is round, it turns me on.

「world(地球)」は「turn(=回る)」の「イメージ」があるから、「感動する」に it turns me on を使い、

Because the wind is high, it blows my mind.

「wind(風)」は「blow(=吹く)」の「イメージ」なので、it blows my mind を使い、

Because the sky is blue, it makes me cry.

「sky(空:スカイ)」に対しては、「cry(泣く:クライ)」と「韻」を踏ませて、it makes me cry を使っています。

なかなか良くできた「詩」だと思います。

 

 

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