私はビートルズ世代で、青春時代はビートルズとともに過ごしたと言っても過言ではありません。

最近、頻繁にブツブツと公開されている『ゲット・バック』の映像を見ていると、ビートルズはポール・マッカートニーが中心であるように感じますが、ビートルズを今の人気、あるいは地位に引き上げたのは紛れもなくジョン・レノンであると私は思います。

「ア・ハード・デイズ・ナイト」までの、あれよあれよの勢いはすべて、ジョンの「今までにないユニークな」曲が作り出したものです。もちろん、彼らを有名にしたのは、他にもジョンとポールのハーモニーの素晴らしさ、魅力的な4人の演奏スタイル、ユーモアに富んだ受け答え等もその要因であることは間違いありませんが・・・

 

推測ですが、ジョンやポールが単独で持ち寄った曲を二人であれこれいじくって、さらに「グループ作業」で完成させていったのではないでしょうか。そう考えるとやはり、ビートルズの曲はレノン=マッカートニーというクレジットがふさわしいのかなとも思いますが。

 

曲の「ユニークさ、新しさ」という観点からすれば、明らかにジョンのほうが勝っています

 

ポールの曲はクラシックを思い起こすようなメロディアスで、なおかつ「軽い」ポップ調で私達の耳に素直に入ってくる曲であるのに対し、ジョンの曲は「今までにはない」発想の曲、言い換えれば、「ちょっと変わった」曲、私達に「衝撃」を与える曲なのです。

私がビートルズを今までにない「ロックバンド」だと思うのは、ジョン・レノンが持っているその「発想」だと考えるのですが、最終的にはジョンとポールの共作によって、お互いの方向性を「ビートルズ」らしさに修正していることは間違いありません。

 

「ア・ハード・デイズ・ナイト」というアルバム

 

人気が不動になった頃に作られた「ア・ハード・デイズ・ナイト」という映画のために作られたこの「アルバム」はビートルズらしい、彼らの最高傑作だと思います。

ビートルズのアルバムにはいつも「カバー曲」が含まれていたのに、このアルバムでは全曲が「レノン・マッカートニー」の作品でした。

レコードに針を置くと、いきなり「ジャーン」から始まる「作り」は、まさに「ファン」を魅了する意図が心地よく伝わり、最後の曲まで一気に聴いたものです。

「If I Fell」や「And I Love Her」のような静かな「バラード」もこの「アルバム」に入っています。

ビートルズの音楽性の「行く末」を暗示しているようでした。

「ロック」には、きれいな「バラード」が必要だ、と感じさせたのもこの「アルバム」でした。

 

そして

 

「レノン・マッカートニー」がお互いに、個人として「競い合い」だしたのも、このアルバムからではないでしょうか。

「If I Fell」と「And I Love Her」はお互いの「競争心」の表れであるような気がします。

後の、「Girl」と「Michell」のように・・・

ポールとジョンの作曲家としての才能は、これを境に独自の道を歩き始めたように思います。

 

「ビートルズ・フォー・セール」というアルバム

 

ジョン・レノンが作詞家として「すごい」と思わせたのは、次のアルバムの「ビートルズ・フォー・セール」でした。

ジョンのがらがら声で、いきなり「接吻」で始ったので「ビックリ」しました。

よく聴くと、「接吻」ではなく「ハップン」でした。

このアルバムには、「カバー曲」が半分近く入っていて、「レノン・マッカートニー」のオリジナル曲はあまりありません。

しかも、何となく「暗い」のです。

「ボブ・ディラン」の影響を大いに受けているように書いている批評家もいました。

でも、この「アルバム」はビートルズのこれまでにない「一面」を見ることができます。
それは、ジョンの「作詞家」としての「才能」です。
ビートルズの、特に、ジョンの「詩」に含まれる「韻」が好きになったのが、このアルバムからです。

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This happened once before
When I came to your door

・・・・・・・

I tried to telephone
They said you were not home

「何でもない」といえば、それまでですが、女の子に「居留守」を使われた「男」の心境を「韻」を踏ませながら「作り込んだ」作品でした。

 

I'M A LOSER

Of all the love I have won or have lost
There is one love I should never have crossed

・・・・・・・

Although I laugh and I act like a crown
Beneath this mask I am wearing a frown

この「アルバム」以降、ジョンは「言葉」を重んじる方向へ、ポールは「メロディ」を重んじる方向へ進んでいったように思います。

皆さんはどう思われますか?

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