デニム生地でできた「ジーンズ」は、米国の「ゴールドラッシュ」時代、鉱夫の作業着用に考案されたものです。
鉱山の作業に耐えるほど丈夫で、いつのまにか普段着として世界中に広まりました。
一方、日本では、農作業に適した、「もんぺ」という作業着がありました。
「ありました」と過去形にすると、今は「存在しない」ような言い方ですが、そうではなく、「新しく生まれ変わって」存在しているのです。
昔の「もんぺ」のイメージは、「かなりダサい」もので、お婆ちゃんが畑仕事に着て行くものと相場が決まっていましたよね。
ところが、今の「もんぺ」はとってもスタイリッシュなデザインになっているんです。
いつの間にか、お年寄りだけでなく若者にも支持されるような、「ファッショナブル」なものに生まれ変わっています。
もともと農作業用のパンツだったので、吸水性がよく、乾きも早く、何より丈夫です。
この「機能性」はそのまま残っているので、作業着として使っても充分に満足できます。
「ジーンズ」は、重くて「ゴワゴワ」していますが、「もんぺ」はデニムよりもって薄くて、柔らかく、とにかく「肌ざわり」がいいのです。
その「もんぺ」の、以前は腰回りが「ダブダブ」の「農作業用」という「イメージ」が
すっかり、細身の「現代風」に「アレンジ」されているのです。
その「もんぺ」は筑後地方の伝統工芸である「久留米かすり」でできています。
「久留米かすり」には伝統的な文様がありますが、現在では、無地、ストライプ、カラフルな柄、などバリエーションが豊富です。
私も「もんぺ」パンツを買おうと思い、「アマゾン」でチェックしたら、「値段」は手頃だったのですが、「デザイン」が今一つで、購入するのをためらっています。
市内の「専門店」をのぞくと、気に入ったものが見つかったのですが、「値段が高い」。
おしゃれな「久留米かすり」ってとても「高級品」でした。庶民には手がでません。
そんなとき、ふと目にしたのが「久留米縞織(しまおり)」。
「久留米縞織(しまおり)」も筑後地方の伝統的な織物ですが、「久留米かすり」と違って、短時間で織り上げることができるので、値段も安いのです。
この「久留米縞織(しまおり)」が「久留米かすり」同様、「ファッショナブル」に生まれ変わり、来年3月から販売されるようです。
当分は「若い女性」がターゲットのようですが、いずれ「男性用」も販売されるようになることを期待しています。